事業報告

2018年度事業報告

I. 総 括

ISO/IEC Guide51に規定する製品、プロセス、サービス、システムの安全を対象とし、ものづくりの新潮流に対する安全や非製造業分野での安全への要求など、業界・業種を超えた安全化に対する幅広いニーズに応える組織として、「協調安全」を提唱するとともに、「Safety2.0」の社会実装化に向けた活動を積極的に推進し、安全経営フォーラムや国際安全シンポジウムの開催を通じ、「Safety2.0」の普及に多くの成果をあげることができた。

II. 重点施策事業基盤の確立

1. 事業基盤の確立

業界・業種を超えた安全化に対する幅広いニーズに応える組織として一層の活動の展開を図るため、今年度の総会において定款の事業目的を、要員認証を主体とした内容から、安全に対する社会的価値の向上を図る内容に変更した。これにより、事業目的と実際の事業展開の一致を図ることができ、活動内容が分かりやすくなったことから、本法人への理解や賛同が得やすくなったものと考える。この結果、法人正会員への入会が2社、また賛助会員から正会員への入会が1社、法人賛助会員への入会が2社と入会促進を図ることができた。

2. 事業の推進

海外の安全の専門家や要人を招いての安全経営フォーラム、あるいは国際安全シンポジウムの開催など、世界における安全の潮流をいち早く日本に紹介すると共に、安全関連機関との連携を図るなど、安全に対する社会的価値の向上に向け積極的に事業推進を行った。

2-1. 安全に関する仕組や制度づくり

1) ロボット・セーフティアセッサ資格認証制度(ロボット委員会)

2017年度に制度化をスタートしたロボット・セーフティアセッサ資格認証制度は、2018年度より本格運用を開始した。

2) Safety2.0適合審査登録制度(SE5)

協調安全を具現化した、製品、システムさらにはプロセス、サービスを対象として、Safety2.0 適合審査をおこない登録する制度として2018年2月に創設し、第1号案件として㈱NIPPOのWSSシステムについて3月登録した。2018年度については、申請検討中あるいは手続中案件は多くあるが、申請には至っていない。

3) セーフティオフィサー(SO)資格認証制度(SE6)

セーフティエグゼクティブ、セーフティマネージャー、セーフティスタッフを対象としたセーフティオフィサー(SO)資格認証制度は、e-ラーニングでの講習、理解度チェック、意思確認を前提としたシステムとして構築を進めている。既に、e-ラーニングでの講習コンテンツ、理解度あるいは安全意識や意思確認のための設問などの準備を終えているが、e-ラーニングシステムと制度運用を担当する日本認証㈱の運用システムとの整合性などの確認を行っている。

4) 協調安全の国際標準化提案に向けたフィージビリティ調査(協調安全フィージビリティスタディ調査委員会、協調安全調査WG)

経済産業省支援事業(㈱野村総合研究所受託事業)として、協調安全の国際標準化提案に向けたフィージビリティ調査を、2017年度に引き続き2018年度も受諾した。この調査は、協調安全に関して、今後の標準化の方向と標準化への道筋を明らかにするもので、2回の協調安全フィージビリティ調査ワークショップの開催、オランダの研究機関であるTNO(The Netherlands Organization for applied scientific research)の安全専門家との意見交換、協調安全FS調査委員会及び協調安全調査WGなどを実施し、2018年9月28日に報告書を提出した。

2-2. 安全に関する事業展開

1) 安全経営フォーラム(SE1)

経営者の安全に対するコミットメント及び企業の安全化を実現、推進、支援する組織として、安全経営フォーラムを以下実施した。
4月23日の安全経営フォーラムでは、『ISO45001』で企業の安全はこう変わる」をテーマに、中災防からの講演をお願いした。
また、6月26日には、オランダの安全専門家との意見交換(クローズドミーティング)を行い、欧州における機械指令の動向や協調安全の考え方について意見交換を行った。
9月5日には、JALの機体工場と安全啓発センターの見学を行い、JALの安全に対する取り組みについて直接触れる機会を得ることができた。

2) Safety2.0 研究会

協調安全の社会実装化を進めるため、協調安全の技術的側面であるSafety2.0の理解促進を目的にSafety2.0 研究会を2018年度より立ち上げた。Safety2.0 研究会については問い合わせも多く、入会の動機にもなっていることから、今後より一層の認知度の向上を図って行きたい。
9月26日の第1回Safety2.0 研究会では、名古屋大学の山田先生に研究会の主査に就任いただくと共に、研究会の目的や進め方について論議を行った。
12月5日の第2回Safety2.0 研究会では、産総研の藤原清司様より、人口知能の安全についての講演を行っていただいた。
3月29日の第3回Safety2.0 研究会では、労働安全衛生総合研究所の清水様から、支援的保護システムに関する講演をいただいた。

3) Safety2.0 国際安全シンポジウム 2018

11月20日に「Safety2.0 国際安全シンポジウム 2018」を開催した。3回目となる今回のシンポジウムにおいて、「世界は、安全で会社を強くする」をテーマに、6つの講演とパネルディスカッションを行った。会場では200名とほぼ満席の状態であり、参加者のアンケート結果では、講演全体について、満足が44%、まあ満足が41%、普通が8%と圧倒的な評価を得ることができた。また、このシンポジウムで、回答者の32%がIGSAPを初めて知ったとのことであり、IGSAPの認知度向上にも大きな成果があった。

4) 国内外関連団体、機関との連携

国内においては、中央災害防止協会と定期的な会合を持ち、労働安全衛生マネジメントシステムである『ISO45001』との相乗効果など安全に対する社会的価値の向上を図るべく協議を行っている。
海外においては、Safety2.0 国際安全シンポジウム 2018に講演を行ったISSA(International Social Security Association、国際社会保障協会)とも、継続した交流を図っており、ISSAの新しいプロジェクトである“LEADING INDICATORS ON SAFETY, HEALTH, AND WELL-BEING FOR VISION ZERO”(Vision Zeroの安全性、健康、および幸福に関する主要な指標)にも参加する予定である。

5) 向殿安全賞

11月20日に開催した「Safety2.0 国際安全シンポジウム 2018」において第四回 向殿安全賞の表彰式を行った。
団体(企業)の部で【功績賞】2社、個人の部では、【特別功労賞】1名、【功労賞】3名、【功績賞】1名の表彰を行った。

III. 社員総会・理事会の活動報告

1. 社員総会

1) 社員総会

2018年6月27日に社員総会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案 理事及び監事の選任(任期満了にともなう) 承認の件
第2号議案 2017年度事業報告及び収支報告 承認の件
第3号議案 会員規定改定(入会金及び会費に関する規定改定)承認の件
第4号議案 定款の変更 承認の件

【報告事項】
2018年度事業計画及び収支予算 報告の件

2) 臨時社員総会

2018年8月3日に臨時社員総会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案:会員規定 改定の件
第2号議案:理事退任と選任の件

2. 理事会

1) 第1回 理事会

2018年5月28日に第1回 理事会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案 法人・団体の会員入会 承認の件 資料1
第2号議案 定時社員総会開催 承認の件 資料

2) 第2回 理事会

2018年6月27日に第2回 理事会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案 2017年度 事業報告及び収支報告 承認の件
第2号議案 謝金規定の改定及び謝金運用規程の制定 承認の件

【確認事項】
(1) 定款変更の内容確認 資料3
(2) 理事の任期満了と再任の確認 資料4
(3) 会員規定改定(入会金及び会費に関する規定改定)の確認 資料5
(4) 向殿安全賞募集要領の改訂確認 資料6
議事(第二部)

【議決事項】
第1号議案 会長選任の件

3) 第3回 理事会

2018年8月23日に第3回 理事会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案 ロボットセーフティアセッサ認証委員会設置と委員長の選任 承認の件

【報告事項】
報告事項1 ロボットセーフティアセッサ資格認証基準及びロボットセーフティアセッサ試験基準制定の報告
報告事項2 ロボットセーフティアセッサ資格認証制度に関する契約書の報告
報告事項3 IPA 主催 第3回STAMP ワークショップへのIGSAP 後援の報告

4) 第4回 理事会

2018年12月5日に第4回 理事会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案 会員入会 承認の件

【報告事項】
2018年度事業中間報告

5) 第5回 理事会

2019年2月27日に第5回 理事会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【決議事項】
第1号議案 会員入会 承認の件 資料1

【相談事項】
2019年度 組織体制について(提案)

6) 第6回 理事会

2019年3月28日に第6回理事会を開催し、以下の議案が承認可決された。

【議案】
第1号議案 H31年度事業計画案 承認の件
第2号議案 H31年度予算案 承認の件
第3号議案 会員規定改定 承認の件
第4号議案 委員会規定改定 承認の件
以下は再提案とした。
第5号議案 Safety2.0 審査登録費用の改定及びサーベランス費用
などの設定 承認の件

IV. 主要事業及び委員会活動一覧

1. 主要事業の実施

1) 安全経営フォーラム
開催日程内容場所
2018/4/23『ISO45001』で企業の安全はこう変わる(中災防)機械振興会館
2018/6/26オランダの安全専門家との意見交換機械振興会館
2018/9/5JAL安全啓発センター、JAL機体工場の見学JAL
2019/2/27Safety2.0 国際標準化特別講演会(JSA主催)東京国際フォーラム
2) Safety2.0 研究会
開催日程内容場所
2018/9/26Safety2.0 研究会について機械振興会館
2018/12/5人口知能の安全について機械振興会館
2019/3/29支援的保護システムについて機械振興会館
3) 国際安全シンポジウム
開催日程内容場所
2018/11/20「世界は安全で会社を強くする」をテーマに開催機械振興会館

2. 委員会活動

1) セーフティエグゼクティブ委員会
委員会開催日程審議内容
第10回 委員会2018/5/9欧州VZ調査・交流継続他
第11回 委員会2018/9/5中災防との連携他
第12回 委員会2018/12/5国際安全シンポジウム報告他
第13回 委員会2019/3/28日本から世界に提案している安全の考え方や仕組み
2) ロボット委員会
委員会開催日程審議内容
第10回 委員会2018/5/9ロボットセーフティアセッサ資格認証基準について
第11回 委員会2018/6/20認証基準、試験基準について
第12回 委員会2018/7/18ロボット試験について
第13回 委員会2018/9/26夏期ロボット試験の結果報告と認証委員会報告
3) 協調安全FS委員会・WG
委員会開催日程審議内容
第1回 FSワークショップ2018/5/29協調安全について
第2回 FSワークショップ2018/6/11協調安全、Safety2.0に関する意見集約
第1回 FS委員会・WG2018/7/9協調安全の標準化の方向性について
第2回 FS委員会・WG2018/9/21国際標準化フィ―ジビリティ調査報告
4) 向殿安全賞表彰審査委員会

第4回 向殿安全賞の応募・審査をおこない、団体(企業)の部で【功績賞】2社、個人の部では、【特別功労賞】1名、【功労賞】3名、【功績賞】1名の表彰を行った。また、11月20日に開催した「Safety2.0 国際安全シンポジウム 2018」において第4回 向殿安全賞の表彰式を行った。

委員会開催日程審議内容
向殿安全賞表彰審査委員会2018/9/4応募者の審査と決定

以上