産業現場での安全に対する環境変化として、現場対応力の低下、アウトソーシングの進展、生産自動化・電子化、設備経年劣化の進行、社会環境の変化などが挙げられています。
製造業をはじめとした産業安全の向上を図るためには、IGSAPでは、人、技術、仕組み、マネジメントの各要素での取り組みが必要と考えています。
技術面での取り組み
安全を確保するためには、機械・設備の安全化は欠かせない要素です。IGSAPでは、人と機械が共存する環境での安全を確保する協調安全を提唱し、協調安全を実現するための技術的方策であるSafety2.0の普及を推進しています。
人(要員)への取り組み
機械・設備を設計し運用するのは人です。現場の安全を確保し向上するための知識やスキルを持つ人財(材)の育成が大切です。IGSAPでは、ロボット安全のためのロボットセーフティアセッサ資格制度や安全に関するマネジメント資格であるセーフティオフィサ資格制度の構築を図っています。
仕組みへの取り組み
安全な社会を構築するためには、ルール形成も重要な要素です。IGSAPでは、世界各国のエキスパートと連携しながら、協調安全の国際標準化を進めています。
マネジメントへの取り組み
2017年6月にIGSAPと日経BPが共同開催した国際安全シンポジウムで発表した「未来安全構想」では、マネジメント体制でのトップダウンとボトムアップでの重要性を提案しています。Vision Zeroなどの世界の労働安全に関する最新動向を国際安全シンポジウムなどを通じて発信しています。