2016年度賞対象者の募集は8月~9月にかけて行い、有識者よりなる「表彰審査委員会」の審査を経て受賞者が決定し、以下日時に表彰式を執り行いました。
- 表彰式日時:平成28年11月2日(水)12:30~13:00
- 表彰式会場:東京・目黒雅叙園
向殿安全賞
2016年度賞対象者の募集は8月~9月にかけて行い、有識者よりなる「表彰審査委員会」の審査を経て受賞者が決定し、以下日時に表彰式を執り行いました。
Mukaidono Safety Award The Institute of Global Safety Promotion presents the award for outstanding contribution to Prof. Dr. Dietmar Reinert
表彰表題:世界的な機械安全技術の確立と普及に貢献
Dear Ladies and Gentleman,
it is a great honor for me to achieve the Mukaidono Safety Award. Since about 20 years I have excellent contacts to scientists like Prof. Mukaidono or Prof. Mutoh and to partners of the industry like Dr. Fujita or Dr. Kabe. During my work at the IEC 61508 on functional safety I came in touch with several experts from Japan. This was the starting point of a fruitful cooperation also in several SIAS conferences and Nagaoka University. I am proud that my book on safe field bus systems was published in Japanese language 10 years ago.
During my visits in Japan I always learned from your innovative solutions in safety e.g. of mobile or collaborating robots. The research of Dr. Saito of JNIOSH on limit values for collision forces and pressures on human bodies was crucial for the research of my institute on the safety on collaborating robots. Today we have standardized this knowledge within ISO standards 10218-2 and TS 15066. The first robots without any fences are accepted for industrial use. Our cooperation during the years changed and improved the field of industrial safety strongly. Thank you for your inspiring safety partnership.
Since 2016 JNIOSH is a partner of the world leading OSH research institutes and invited the so called Sheffield group in the first week of June 2017. Hope to see you during this time in Japan.
皆様、向殿安全賞を受賞できて光栄です。
約20年以来、私は向殿教授や武藤教授のような科学者や、藤田博士や可部博士のような業界のパートナーとの優れた接点を持っています。機能安全に関するIEC 61508での作業中に、私は日本の何人かの専門家と連絡を取り合いました。これは、いくつかのSIASカンファレンスや長岡大学でも実りある協力の出発点でした。セーフフィールドバスシステムに関する本が10年前に日本語で出版されたことを誇りに思います。
私の日本訪問中、私はいつも安全のための革新的な解決策から学びました。移動ロボットや共同作業ロボット衝突力の限界値と人体への圧力に関するJNIOSHの齋藤博士の研究は、共同作業ロボットの安全性に関する私の研究所の研究にとって非常に重要でした。今日、私たちはこの知識をISO規格10218-2およびTS 15066内で標準化しました。フェンスのない最初のロボットは産業用に受け入れられています。長年にわたる私たちの協力は、産業安全の分野を大きく変え、そして改善しました。あなた方の感動的な安全パートナーシップに感謝します。
2016年以来、JNIOSHは世界をリードするOSH研究機関のパートナーであり、2017年6月の第1週にいわゆるシェフィールドグループを招待しました。この間に日本でお会いしましょう。
Mukaidono Safety Award The Institute of Global Safety Promotion presents the award for outstanding contribution to President Dr. Sucharit Koontanakulvong
タイ国泰日経済技術振興協会 TPA会長のスチャリット・クーンタナクンウォンです。
この度は栄誉ある向殿安全賞をいただきましたこと、大変光栄に思います。
ご承知の通り、タイではプーミポン・アドゥンヤデート国王が崩御され国民皆が悲しみにくれております。このような折、今回授賞式に参加できないこと、ご容赦ください。
泰日経済技術振興協会(TPA)は、日本で学んだ元留学生・研修生が中心となり、タイ国の経済並びに産業の発展のため、日本からタイへの最新技術と知識の移転、普及、人材育成を行うことを目的に設立された団体です。TPAは、昨今より複雑で高度な技術を駆使して自動化を進めたりロボットを産業に活用していくIndustrial 4.0に対応していくための準備の必要性を強く認識しています。それに伴い、機械安全の仕組みをより高度なものにしていくことが重要と考えています。
日本電気制御機器工業会(NECA)との協力のもと、安全の基本的な知識をタイへ広く普及するためSafety Basic Assessorを導入することにし、TPAは新たな研修コースを設置して知識の普及を図ると共に、資格認証を行いました。結果として2015年から2016年の1年間にタイにおいて6期272名の研修コース受講生を受け入れ、259名の合格者を輩出するに至りました。また、現在、Safety Sub Assessorのコースを準備していますが、このコースが機械設計を学ぶ人々の基本知識となるよう普及に力を入れていき、タイ産業界において安全性の底上げに貢献したいと考えています。
あらためましてこの度、向殿安全賞をいただきましたことを大変光栄に思います。この賞はタイのあらゆる産業において安全性を高めるためにNECAとTPAが相互に協力していくためのシンボルであります。この場をおかりして心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。